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「復興応援ツアー2016」 レポート(後篇)

ゆいっこ横浜言いだしっぺ支部の復興交流事業の一つとして、今年で5回目となる岩手県の大槌町をメインとした復興支援の一泊二日の旅「復興応援ツアー」を開催。
そのレポート後篇。(レポーター・樋口賢一郎)

「はまぎく」の命名に感激!
翌朝は朝食後、出発前の時間を利用して営業課長さんから、「はまぎく」の命名の由来を簡単に紹介いただく。
 

復興応援ツアー2016

昨年立花総支配人から聞いた話を紹介すると、震災前は「浪板観光ホテル」として営業、目の前の砂浜は海水浴場、サーフィンのメッカとして賑わっていたそうです。
そして大津波の第一波は崖上のホテルの一階に到達、引く波で海岸の底が遠くまで見え、第二波はホテル全てを飲み込む高さ二十数メートルに及んだそう。
支配人は最初の段階で、数十名の宿泊客を裏手の道路を越えた山に避難させましたが、ホテルを守ろうとした社長や数名の従業員は帰らぬ人に。
ホテル復興へは多難の苦しみ、それでも多くの支援者の声、そして以前天皇皇后両陛下が宿泊された折、妃殿下が咲き乱れる花を皇居にも植えてみたいと所望。
亡くなった社長が生前その話を聞き及び、その花の種を献上。それが皇居にも季節が来ると咲き乱れるそうだ。
ホテル復興が軌道に乗り営業を再開したのは平成26年春。
そして、えぐり取られた崖にその花の蕾が芽吹き、可憐な花が咲き始め出したそうです。
その花こそ、ホテルの名前にした「はまぎく」。
さらにその花言葉は「逆境に立ち向かう」そうなので、まさにピッたしの命名と言えて、我々も大感激。
この地に来て、大勢の方が泊まる施設はそう多くはありません。
皆さんも是非大槌に足を伸ばしてみて、この「はまぎく」に泊まりませんか。

また、この日に私たちにお話してくださった課長さんは、お子さんが「釜石の奇跡・てんでんこ」の体験者で真に迫る話でした。
津波が来たら、すぐさま高台に逃げろという昔からの伝えを守って、老人や小学生を先導して多くの人々を救ったという釜石東中学校の生徒さんに連れられて、課長さんのお子さんも助かったそうです。
「携帯電話は必ずしも役に立ちません。それ以外の連絡方法を家族で決めておいてください。そして、集合場所も」という課長さん。
こうした実感のこもった話は考えさせられるものでした。
 

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吉祥寺にての交流!
吉祥寺(きっしょうじ)では、ご住職と前大槌町長の碇川豊さんのお話。
碇川さんは、現在個人でお仕事をされる傍ら「命の証プロジェクト」を高橋英悟住職と進めており、今回のゆいっこの訪問も快く引き受けてくださいました。
住職からは般若心経の読経、さらに訪問した我々や大槌町の冥福や復興を祈願して、読経。
その後、大震災直後に多くの方々を弔った経験を通して、残された私たちがどう生きていくかという話をしてくれました。
 

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浪板海岸ヴィレッジを訪れて!
ホテルはまぎくの隣に位置する浪板海岸ヴィビレッジは、震災前はサーファーショップなどもあったところで、この4月に、5棟のハウスが完成。
 

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アムウエイ財団が復興に寄与されており、今回の参加者の中にも出資者がいたため立ち寄ることにしました。
室内にある「賛同者のネームプレート」。参加者の一人の名前もありました。
 

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サーファーショップのほか、レストラン、コーヒーショップが店舗としてあり、実はここのコーヒーショップが昨年私たちに「キッチンカープロジェクト」について話してくださった方のご家族が働いていました。
訪れるたびに知り合いが増え、そこからのネットワークがつながっていくことを実感します。
夏の到来も間近で、サーファーが戻ってくることを願います。
 

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安渡小仮設住宅を訪れ
昨年も訪れた安渡小学校跡の仮設住宅。
昨年は小学校校舎が更地になっていましたが、現在は災害避難施設と公民館を建設中。
所轄官庁が別々の予算で建てているので、立派な施設が二つもできるのは被災地としては珍しい事例でもあるようです。
JR山田線は将来復興の予定ですが、安渡地区は傾斜地のため、やはり駅舎建設は叶わないそうです。
 

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仮設住宅を見終えて、仮設公民館に住民やみかドンご夫妻、サンガ岩手のスタッフさんたちが我々を出迎えてくれました。
 

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昨日サンフィッシュで買い物をした大槌の商店さんが作ってくれた海鮮弁当をいただきながら、地元の方々とそれぞれに交流して楽しい時間を過ごしましたが、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
 

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復興応援ツアー2016

大槌町公民館・安渡分館の関洋次分館長に被災の様子、将来のことなどをお聞かせいただき改めて、津波の恐ろしさを感じました。
 

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1万5000名いた人口の一割以上が死亡・行方不明と、一番の被災を受けた大槌町の厳しさを改めて聞かされました。
過去にあった三陸大津波の教訓が活かされなかったのが大惨事に通じており、教訓は次に活かしたいと、伝承の重要性を強調されていたのが印象的でした。
「趣味の歌も封印していたけれどやっと楽しむことにした」そうで、自作の「橋上市場」をご披露いただき、「歌づくり」をしている方が居て、機会があれば私の作品を渡せればと思いました。
 

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公民館を出る前に、昨日「みかドン」でいただいた募金箱の返函式。大槌のみなさんと一緒に別の地域を支えていければと思います。
 

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「サンガ岩手」訪問では!
先ほどまで公民館でご一緒していた方々が近くにある「サンガ岩手」に急いで戻って我々を出迎えてくれました。
 

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ここ東日本復興支援センターNPO法人の「サンガ岩手・てづくり工房おおつち」に、今回は参加できなかった横浜の仲間が布地などを寄贈。「がんばるぞうきん」にしたててもらって、また多くの方々の手元に運ばれていくと思います。

また、サンガさんで扱う商品を提案するために、資料を持ってきた参加者もいました。
 

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手作り内職プロジェクトの方々が仕事をされて、バッグ、小物入れ、雑巾や刺繍ハンカチなどの制作に当たり、最近では「おおつち藍染めプロジェクト」を立ち上げて、元気に働いているそうで、胸打たれました。
参加者には思いもかけず、藍染手拭いをプレゼントしていただき、嬉しかった!
これも、「ゆいっこブース」での商品のひとつに加えたいと思いました。
 

三陸鉄道の旅と盛駅

釜石駅から三陸鉄道に乗車し、終点の盛駅へ。私たちのバスも釜石から盛駅に向かってもらいました。
一昨年は震災学習列車を貸切で乗車しましたが、今回は通常運行の列車に乗っての盛駅への移動となりました。
それでも、恋し浜駅では、三分間の停車で、名物のホタテの絵馬を見ることが出来ました。
約50分の三陸鉄道南リアス線の旅を終えて盛駅に到着。
 

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盛駅では、今年も「さんてつサイダー」を購入して、気分爽快感を味わうことができました。
 

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やまびこ号で、帰浜!
2日間に亘った東北は岩手県の復興視察ツアーは、盛駅を後にして、一路新花巻駅をめざしました。
途中、道の駅「とうわ」に五時過ぎに到着、終い始めた店を開けてもらって全員でおみやげ品を購入。
 

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バスの旅も無事に終えて運転手さんとは再会を期待してお別れ。思いもかけず、運転手さんからお土産をいただきました。
 

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駅は伊勢志摩サミットの影響でゴミ箱などはしっかり封印されていたのに少し驚きました。
昨年同様、新花巻18時6分発のやまびこ54号に乗車し横浜に戻ってきました。
2日間の大変意義ある旅を終えることが出来ました。
 

(レポーター・樋口賢一郎)

「復興応援ツアー2016」 レポート(前篇)はこちらから。

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